「今日も連絡帳に書いてある…」
保育園や幼稚園からの連絡帳を開くのが怖い。お迎えのとき先生に呼び止められると、ドキッとしてしまう。
「うちの子だけなんでこんなことするんだろう」「何度言っても伝わらない。私の育て方が悪いのかな」
そんな気持ちを抱えながら、毎日お子さんと向き合っているお母さんへ。
この記事では、言語聴覚士として19年間、多くのご家族と関わってきた私が、先生の一言で比較・自責してしまう気持ちの背景と、専門家から見た「なぜそうなるのか」をお伝えします。
先生の一言が「比較」につながる理由
「お友達を叩いてしまいました」「噛んでしまいました」「ケンカになってしまいました」
連絡帳のその一言を見た瞬間、頭の中に「うちの子だけ?」という疑問が浮かびませんか。
保育園や幼稚園では、複数の子どもが一緒に過ごしています。他の子の様子が自然と目に入り、「あの子はうまくやっているのに」と比べてしまうのは、ごく自然なことです。
でも、先生からの報告は「問題があった」という記録であり、「うちの子だけがこうだ」という意味ではありません。
「何度言っても伝わらない」は育て方のせいじゃない
「叩いちゃダメ」「噛んじゃダメ」と何度も、何十回も、何百回も伝えてきたのに、また同じことが起きてしまう。
でも、これはお母さんの伝え方や育て方のせいではありません。
噛んでしまう場合
噛む行動の背景には、多くの場合「言葉が追いついていない」という発達の状況があります。自分の気持ちや思いを言葉にして伝えられないとき、お子さんは体で表現するしかありません。噛むという行動は、「嫌だ」「やめて」「もっとかまって」という気持ちの表れであることが多いのです。
叩いてしまう場合
叩く行動の背景には、「やりたいことができなかった」という強いフラストレーションがあります。園では思うようにいかないことも多く、その感情を言葉でコントロールする力がまだ育っていないとき、体が先に動いてしまいます。いわゆる癇癪に近い状態です。
どちらも、言葉の発達や感情のコントロールが育っている途中のお子さんに、よく見られることです。
お母さんが自分を責めなくていい理由
何百回叱っても伝わらないのは、お子さんがわざと言うことを聞かないのではありません。
まだ、言葉や感情をコントロールする力が発達している途中だからです。
叱ることで行動を止めようとしても、その力がまだ育っていなければ、繰り返してしまうのは自然なことです。
大切なのは、叱る回数を増やすことよりも、「お子さんが何を伝えようとしているのか」を一緒に読み解くこと。そして、言葉で気持ちを伝える経験を少しずつ積み重ねていくことです。
「また叱ってしまった」と自分を責める前に、「今日はどんな気持ちだったんだろう」と、少し立ち止まってみてください。
それでも気になるときの相談先
「うちの子だけこんなにひどいのでは」と感じるとき、一人で抱え込まずに相談してみてください。
専門家に話すことで、
- 噛む・叩くなどの行動の背景にあるものを整理できる
- お子さんの言葉の発達の状況を確認できる
- 家庭でできる具体的な関わり方が見つかる
「相談するほどじゃないかも」という段階でも、ぜひご連絡ください。
まとめ|先生の一言は、お母さんへの批判ではありません
連絡帳の一言や先生からの報告は、お母さんの育て方への批判ではありません。
お子さんが今、言葉や気持ちのコントロールを一生懸命育てている証です。
何度言っても伝わらないと感じるとき、それはお母さんが何度もお子さんに向き合ってきた証でもあります。その積み重ねは、必ずお子さんに届いています。
もし不安が消えない時は、一人で抱え込まずにご相談ください。
🌱 のびしろ相談室では、こんなご相談をお受けしています
- 噛む・叩くなどの行動が気になっている
- 先生からの報告で不安になっている
- 言葉の発達と行動の関係を知りたい
はじめての方も安心してご相談ください。お子さんの「のびしろ」を一緒に見つけていきましょう。

