「さかな」が「たかな」になる
「かきくけこ」がうまく言えない
年中・年長になると、
発音が気になり始めるご家庭は多いです。
ですが、言語聴覚士として最初にお伝えしたいのは、
発音は“単独の問題”ではないということです。
練習に入る前に、必ず評価すべき視点があります。
① 発音の完成時期の理解
日本語の構音(発音)は、
一般的におおむね7歳頃までに完成するとされています。
つまり、
・4~5歳で不完全な音がある
・年長でもラ行が不安定
これ自体は、発達の範囲内であることも少なくありません。
重要なのは、
✔ 年齢相応の誤りか
✔ 発達的に不自然な誤りか
を見極めることです。
② 発達的な誤りかどうかを見分ける視点
発音の誤りには、発達過程でよく見られるものがあります。
例えば:
・カ行 → タ行になる(置換)
・サ行が歯の間から出る
・ラ行がダ行になる
これらは幼児期によく見られるパターンです。
しかし、
・音が極端に少ない
・母音も不明瞭
・年齢に対して誤りが多すぎる
場合は、単なる発達過程とは言えません。
ここを正確に判断するには、専門的な視点が必要です。
③ 構音だけを見ない理由
発音は「構音」という口の動きの問題だけでなく、
✔ 聴覚的弁別(音を聞き分ける力)
✔ 音韻認識(音のまとまりに気づく力)
✔ 語彙力
✔ 文レベルの表出力
これらと密接に関係しています。
特に就学前後では、
音韻認識の弱さが、発音の未熟さとして見えている
ケースもあります。
この場合、舌の体操だけでは改善しません。
④ 「発達年齢」で評価する
実年齢ではなく、
・語彙の広がり
・二語文・三語文の安定
・助詞の使用
・会話のやり取り
こうしたことば全体の発達段階を見ます。
土台が未熟なまま構音練習に入ると、
・練習が定着しない
・本人が混乱する
・話す意欲が下がる
というリスクがあります。
⑤ 専門家に相談すべき目安
以下に当てはまる場合は、評価をおすすめします。
・4歳以降で理解しづらい発話が多い
・家族以外がほとんど聞き取れない
・特定の音がまったく出ない
・本人が強く気にしている
地域の言語聴覚士は、
日本言語聴覚士協会
のサイトから検索できます。
結論:発音は“結果”として整う
発音は、
語彙
理解
音韻認識
会話力
これらが育った“結果”として整います。
順番を守れば、
多くの子は自然に育ちます。
焦って構音練習に入る前に、
まずは評価の視点を持つこと。
それが、遠回りを防ぐいちばんの近道です。
・「発音 何歳まで様子を見る?」
・「発音がはっきりしない 5歳」
・「ラ行 いつから言える?」
心配な時はまずは相談窓口に行ってみてもいいかもしれませんね。
・発音がはっきりしない
・就学前に間に合うか不安
・どこに相談したらいいかわからない

