発音がはっきりしない子に、ひらがなの導入が大切な理由

発音・構音の発達

「なんだか、あかちゃんみたいな発音が残っている」

「年齢のわりに、ことばがはっきりしない気がする」

そんなご相談を受けることがあります。

発音が未熟だと、つい

  • 舌の動きを練習しよう
  • 何度も言い直させよう
  • 正しい音を繰り返し聞かせよう

と“発音そのもの”に目が向きがちです。

 

でも実は、 発音の未熟さを育てるカギのひとつが「ひらがなの導入」になることがあります。


発音は「音のイメージ」が育つと変わる

発音は、ただ口の形をまねしているわけではありません。

 

✔ どんな音なのかを聞き取り

✔ その音のイメージを頭の中に持ち

✔ 自分の出している音と比べる

 

この力が育つことで、少しずつ整っていきます。

ここで大切になるのが、 音と文字が結びつく経験です。


ひらがなの導入がなぜ大切?

ひらがなは「音」を目で見える形にしたものです。

たとえば「さ」という文字。

 

子どもが

  • 「さ」という音を意識して聞く
  • それが“さ”という文字だと知る
  • 自分が出した音と比べる

 

この体験を重ねると、 音の輪郭がはっきりしていきます。

自分が発している音と、 正しい音の違いに気づけるようになると、 発音が改善していくこともあります。

つまり、 ひらがなの導入は「書く練習」ではなく、 音を育てるチャンスでもあるのです。


特に「あかちゃんぽい発音」が残るお子さんへ

  • さかな → たかな
  • くるま → とぅるま
  • し → ち

このような、幼い発音が続いている場合、

✔ 音の聞き分けがあいまい
✔ 音のイメージがはっきりしていない

可能性があります。

その状態で、 口の練習だけを続けても、 なかなか安定しないことがあります。

 

発音がなかなか整わない背景には、「聞く力」が関係していることもあります。
発音と聞く力の関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。

▶︎【何度練習しても子どもの発音が直らない…原因は“聞く力”かもしれません


だからこそ、

  • 音あそび
  • ひらがなと音を結びつける経験
  • 「なんて聞こえた?」と確かめる関わり

を、ていねいに重ねることが大切です。


発音を育てる視点を少し変えてみる

発音の未熟さは、 「できていないこと」ではなく、 まだ音の輪郭が育ち途中なだけかもしれません。

ひらがなの導入は、 読み書きの準備であると同時に、 発音の土台づくりにもなります。

 

「あかちゃんぽい発音」が気になるお子さんこそ、 音と文字を結びつける経験を、やさしく増やしてみてください。

それが、発音を整える近道になることもあります。