「舌の体操を毎日しています」
「口の運動もしています」
「でも、なかなか良くならなくて…」
その努力、本当に素晴らしいです。
ただ、専門的に見ると
発音は“いきなり練習する力”ではありません。
発音は結果です。
※発音の完成時期や、専門家が見る評価の視点については
こちらの記事で詳しく解説しています。
その前に育てたい土台があります。
今日は、
おうちでできる取り組みを具体的にお伝えします。
① 音を聞き分ける力(聴覚的弁別)
発音が未熟な子の中には、
そもそも音の違いをはっきり聞き取れていないケースがあります。
例:
「か」と「た」
「さ」と「しゃ」
🏠おうちでできること
✔ ことばあそびクイズ
「かめ?ため?どっちって言ったかな?」と楽しく聞き分けゲーム
✔ ゆっくり・はっきり話す
テレビを消して、静かな環境で会話する
✔ 絵本の音まね
「さかなの“さ”ってどんな音?」と一緒に意識する
ポイントは「訂正」ではなく
気づかせることです。
② 音韻認識(音のまとまりに気づく力)
就学前にとても大切な力です。
「さかな」は
さ・か・な
と分かれていることに気づける力。
ここが弱いと、発音も読み書きも不安定になります。
🏠おうちでできること
✔ しりとり
✔ 手拍子で音を区切る
(さ・か・な と3回たたく)
✔ 同じ音探し
「“さ”から始まることば探し」
これらは舌の体操より、
実は発音改善に直結します。
③ ことばの土台(語彙・文で話す力)
語彙が増えると、
自然に使う音の種類も増えます。
単語が少ない子に構音練習をしても、
定着しにくいのです。
🏠おうちでできること
✔ 実体験をことばにする
「今日はどんな滑り台だった?」
→「長かった」「くるっとしてた」など具体語を増やす
✔ オウム返し+少しだけ広げる
子「おおきいくるま!」
母「大きい赤い車だね」
無理に直さず、自然に正しい音を聞かせる。
これがいちばん効果的です。
では、舌の体操は不要?
いいえ、不要ではありません。
ただし、
✔ 音がまったく出ない
✔ 6〜7歳でも明らかな誤りが残る
✔ 本人が困っている
場合に、適切な評価のもとで行うのが理想です。
発音は一般的に
おおむね7歳頃までに完成すると言われています。
年齢だけで焦らず、
発達段階を見極めましょう。
お母さんに伝えたいこと
発音は「直すもの」ではなく、
「育てるもの」です。
焦って練習するより、
✔ よく聞く
✔ たくさん話す
✔ 安心して伝える
この土台を育てる方が、
結果的に早道になることが多いのです。
あなたの関わり方は、間違っていません。
少し順番を整えるだけで、
ことばはちゃんと伸びていきます。
